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≪ らくがき | [ラノベ] 付喪堂骨董店2 御堂彰彦 ≫

文章表現の技術 植垣節也

 この手の本は中古で安く見つけると衝動的に手に取ってしまう。文章鍛錬のテキストとしてではなく、色んな人物の文章観みたいなものに興味があるからだ。と以前も書いた。

 これまた似たようなことを書いたかもしれないが、この手の本の著者には二種類がある。ひとつはうまい文章は誰でも書けるので、諸君らも練習して文章を書こうというの。もうひとつは、名文は誰にでも書けるものではないから、書こうと思ったら相当の覚悟をせねばならぬというの。植垣はどちらかというと前者のようである。

 大学教授だけあって、うまい文章とか、あるいはその練習方法というものを、体系化しようという姿勢で書かれている。科学的という語も使われているが、内観に踏み込むと統計にかけようがないのでこの本の時点では科学とは縁遠そうではある。

 トピックとしては、観察力・想像力・語彙を増やす・語彙を使いこなすといったものを挙げている。人物描写なんかについてもどこかで言われているようなことがいくらか述べられている。

 全体的にはそんなふうで、今まで似たような本をいくつか読んできたつもりだが、実際に練習方法を十分に呈示している本は思えば珍しいかもしれない。それが効果があるかは知らぬけど。俳優術と文章表現を対照したり、まあまあ面白いことをやっていて、この本自体が魅力的な文章であるので、それなりに信用してみてもいいかもしらん。ただ最後のユーモアを書くというところで挙げていた筆者の例文がまずかったので尻すぼみに終わったような気がする。その前のルポルタージュなどは味わい深かった。

 植垣は、名文というのはそれと気づかれぬ配慮のこもった、癖のない文だという。客観的に文章技術というのを規定しようと思えばそういうことになるだろう。私は全ての場面でそうだとは思わないが。

 とかく、この本は少し古いものだが、現在のことを言っても文章技術というのは方法論まで昇華されていないと感じる。それができるのかどうかは知らぬし興味もないが、そのために苦心惨憺する思考の過程は大変面白い。次はもうちょっと新しいのでも読んでみよう。

関連タグ: 読書

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